顧みるの意味とは?使い方・例文・類語との違いをわかりやすく解説

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顧みるの意味

「顧みる(かえりみる)」とは「後ろや過去を振り返って思い起こすこと、または人や物事を気にかけて配慮すること」を意味する言葉です。

大きく分けると、「過去を思い返す」という意味と、「気にかける・注意を向ける」という意味があります。たとえば「過去を顧みる」は昔の出来事を振り返ること、「家族を顧みない」は家族のことを十分に気にかけないことを表します。

やや改まった響きのある言葉で、日常会話よりも文章やスピーチ、新聞・評論のような硬めの文体で使われることが多い表現です。

意味 内容
過去を振り返る 昔の出来事や自分の歩みを思い返す。 学生時代を顧みる
気にかける・配慮する 人や物事に注意を向け、大切に扱おうとする。 周囲の迷惑を顧みる
気にしない・かまわない 否定形で使い、危険や損得などを問題にしないことを表す。 危険を顧みず行動する

顧みるの読み方

「顧みる」は「かえりみる」と読みます。

「顧」という漢字には、「後ろを振り向く」「気にかける」「面倒を見る」といった意味があります。そのため、「顧みる」は単に後ろを見るだけでなく、過去や相手の状況に意識を向ける意味を持ちます。

同じ読み方に「省みる」がありますが、こちらは主に自分の行いや態度を反省する意味で使います。意味が近いため、使い分けには注意が必要です。

顧みるをわかりやすく言うと

「顧みる」をわかりやすく言うと、文脈によって次のように言い換えられます。

  • 昔のことを思い返す
  • 過去を振り返る
  • 相手や周囲のことを気にかける
  • 状況を考慮する
  • 自分の損得や危険を気にする

たとえば、「来し方を顧みる」は「これまでの人生や歩みを振り返る」という意味です。一方、「危険を顧みない」は「危険を気にしない」「危険があってもかまわず行動する」という意味になります。

つまり、「顧みる」は「後ろを向いて見る」という具体的な動作から広がって、「過去に目を向ける」「相手や状況に心を向ける」という意味で使われる言葉です。

顧みるの使い方

「顧みる」は、「何を顧みるのか」を示して使うのが基本です。「過去を顧みる」「家庭を顧みる」「危険を顧みる」のように、対象を「〜を」で表します。

文章で使うと、落ち着いた、やや硬い印象になります。会話で使っても間違いではありませんが、ふだんの話し言葉では「振り返る」「気にかける」「考える」のほうが自然に聞こえる場合があります。

表現 意味・使い方
過去を顧みる 過去の出来事や経験を振り返る。
人生を顧みる これまでの生き方や歩みを静かに思い返す。
家族を顧みない 家族の気持ちや生活に十分な配慮をしない。
危険を顧みず 危険を承知しながらも、それを気にせず行動する。
顧みられない 十分に注意を向けられない、重視されない。

顧みるを使った例文

  • 年を重ねるにつれ、若いころの選択を静かに顧みることが増えた。
    過去の自分の行動や判断を思い返す意味で使っています。
  • 失敗した企画を顧みることで、次に必要な準備が見えてきた。
    過去の出来事を振り返り、今後に生かす場面の例です。
  • 彼は自分の損得を顧みず、困っている同僚を手伝った。
    自分に不利なことを気にせず行動したという意味です。
  • 忙しさを理由に、家族の気持ちを顧みない態度が続いていた。
    人の気持ちを十分に気にかけない様子を表しています。
  • 地域の小さな声は、長い間あまり顧みられなかった。
    重要視されず、注意を向けられなかったという受け身の使い方です。
  • 古い日記を読むと、そのころの自分を顧みるきっかけになる。
    過去の自分の考え方や生活を思い返す意味で使っています。
  • 救助に向かった人々は、危険を顧みず避難の呼びかけを続けた。
    危険を承知しながら行動した、という硬めの文章表現です。

顧みると「省みる」の違い

「顧みる」と最も混同されやすい言葉は、同じ読みの「省みる」です。どちらも「かえりみる」と読みますが、中心となる意味が違います。

「顧みる」は、過去や周囲の人、危険、損得などに意識を向けることです。一方、「省みる」は、自分の行いや心のあり方を振り返って、よくなかった点を考えることです。

言葉 中心の意味 使う対象
顧みる 振り返る、気にかける、配慮する 過去、家族、周囲、危険、損得など 過去を顧みる/危険を顧みない
省みる 自分の言動を反省する 自分自身、言動、態度、心がけなど 自らを省みる/日頃の態度を省みる

「家族を省みない」と書くと、「家族が自分の行いを反省しない」というように読めてしまい、不自然です。この場合は「家族を顧みない」が適切です。反対に、「自分の軽率な発言を省みる」は、反省の意味なので「省みる」が自然です。

顧みるの類語・言い換え表現

「顧みる」は意味が複数あるため、言い換えるときは文脈に合わせる必要があります。過去を思い返す意味なのか、相手を気にかける意味なのかで、適切な類語が変わります。

類語・言い換え ニュアンス 言い換え例
振り返る 過去を思い返す意味で最も一般的。会話でも使いやすい。 過去を顧みる → 過去を振り返る
思い返す 記憶をたどる意味が強い。感情を伴うことも多い。 当時を顧みる → 当時を思い返す
回想する 昔の出来事をしみじみと思い出す、やや文章的な表現。 少年時代を顧みる → 少年時代を回想する
気にかける 相手や物事に心を向ける意味。やわらかい表現。 周囲を顧みる → 周囲を気にかける
配慮する 相手の事情や影響を考えて行動する意味。仕事の文章でも使いやすい。 相手の立場を顧みる → 相手の立場に配慮する
考慮する 条件や影響を判断材料に入れる意味。客観的な響きがある。 費用を顧みる → 費用を考慮する
反省する 自分の行いを見直し、悪かった点を考える意味。「省みる」に近い。 言動を省みる → 言動を反省する

なお、「顧みる」には一つに定まる対義語はありません。文脈によって、「忘れる」「無視する」「軽視する」「顧みない」などが反対に近い意味になります。

顧みるを使うときの注意点

「顧みる」を使うときは、まず「顧みる」と「省みる」を混同しないことが大切です。自分の行いを反省する意味なら「省みる」、過去や周囲に意識を向ける意味なら「顧みる」が基本です。

また、「顧みる」はやや硬い言葉です。日常の軽い会話で「昨日のことを顧みる」と言うと、少し改まった印象になることがあります。自然に言いたい場合は、「昨日のことを振り返る」「昨日のことを思い返す」と言い換えるとよいでしょう。

否定形の「顧みない」「顧みず」は、強い表現です。「危険を顧みず」は勇敢さを表す場合もありますが、文脈によっては無謀さを感じさせることもあります。「家族を顧みない」「周囲を顧みない」は、相手への配慮が欠けているという批判的な意味になりやすい表現です。

さらに、「顧みられない」は「見捨てられている」「重視されていない」という印象を含みます。人や地域、問題について使うときは、やや重い響きになる点にも注意が必要です。

まとめ

「顧みる」は、「過去を振り返る」「人や物事を気にかける・配慮する」という意味を持つ言葉です。「過去を顧みる」のように思い返す意味でも、「家族を顧みない」「危険を顧みず」のように気にかけるかどうかを表す意味でも使われます。

文章では落ち着いた硬めの印象を与えます。会話では「振り返る」「気にかける」「配慮する」などに言い換えると自然な場合があります。

特に混同しやすいのは「省みる」です。「省みる」は自分の言動を反省する意味なので、「顧みる」とは使う対象が異なります。文脈に合わせて、過去や周囲に目を向けるのか、自分自身を反省するのかを見分けることが大切です。

関連語

  • 省みる
  • 振り返る
  • 思い返す
  • 回想
  • 反省
  • 省察
  • 配慮
  • 考慮
  • 顧慮

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