叙述の意味とは?使い方・例文・類語との違いをわかりやすく解説

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叙述の意味

「叙述(じょじゅつ)」とは「物事や考え、出来事などを、言葉や文章で順序立てて述べ表すこと」を意味する言葉です。

「叙述」は、単に短く言うだけでなく、内容が相手に伝わるように筋道を立てて述べるときに使います。特に、文章・小説・論文・評論・文法の説明など、やや改まった文脈でよく使われる語です。

たとえば、物語の出来事を時間の流れに沿って書くことや、ある考えを文章の中で順に述べていくことは「叙述する」と表せます。また、国語や文法では、主語について「どうである」「何をする」と述べる働きを指して「叙述」と言うこともあります。

叙述の読み方

「叙述」は「じょじゅつ」と読みます。

「叙」は「順序立てて述べる」「物事を述べる」といった意味を持つ漢字です。「述」は「述べる」「言葉で表す」という意味があります。二つを合わせた「叙述」は、内容を言葉で述べ表すこと、とくに文章として筋道を立てて表すことを指します。

日常会話で頻繁に使う語というより、文章論・文学・文法・学術的な説明などで使われる、少し硬めの表現です。

叙述をわかりやすく言うと

叙述をわかりやすく言うと、「出来事や考えを、文章や言葉で順番に述べること」です。

たとえば、「朝起きて、駅へ向かい、電車に乗った」というように出来事を順に書く場合、その書き方は叙述的です。また、「この作品では、主人公の不安が丁寧に叙述されている」と言えば、主人公の心の動きが文章によって順に描かれている、という意味になります。

ただし、「叙述」は必ずしも感情を豊かに描くことだけを指すわけではありません。事実、状況、考え、心情などを、言葉で述べ表すこと全般に使えます。そのため、「説明」や「描写」より広い意味で使われることがあります。

叙述の使い方

「叙述」は、文章や話の中で内容をどのように述べているかを説明するときに使います。主な形は「叙述する」「叙述される」「叙述の仕方」「叙述内容」などです。

文学では、物語の語り方や出来事の並べ方を表すときに使われます。たとえば、「この小説は一人称で叙述されている」と言えば、登場人物の視点から物語が語られているという意味です。

論文や評論では、ある考えや事実を文章でどう述べているかを指します。「筆者は結論に至る過程を丁寧に叙述している」のように、筋道のある説明や展開を評価するときに使えます。

文法では、「叙述」は文の中で主語について述べる働きに関係します。たとえば、「空が青い」の「青い」は、主語である「空」について状態を述べています。このような、何かについて性質・状態・動作などを述べる働きを「叙述」と呼ぶことがあります。

文章で使うときのニュアンスとしては、やや硬く、客観的な印象があります。日常会話で「昨日の出来事を叙述した」と言うと少し不自然に聞こえる場合があり、ふつうは「話した」「書いた」と言うほうが自然です。一方で、文章の構成や表現方法を論じる場面では「叙述」が適しています。

叙述を使った例文

  • この小説は、主人公の回想を中心に叙述されている。
    物語の語り方や構成を説明する使い方です。文学作品について述べる文に向いています。
  • 筆者は、事件の経過を時系列に沿って叙述している。
    出来事を順序立てて述べていることを表します。報告文や評論でも使えます。
  • 論文では、調査結果だけでなく、分析の過程も丁寧に叙述する必要がある。
    考えや手順を筋道立てて文章にする意味で使われています。
  • 彼女の不安は、細かな行動の積み重ねによって叙述されている。
    心情を直接説明するのではなく、文章の中で表しているというニュアンスがあります。
  • この文章は叙述が長く、結論がどこにあるのか少し分かりにくい。
    文章の述べ方そのものを評価する使い方です。批評や添削の場面で使えます。
  • 文法の授業で、主語について述べる働きを叙述と呼ぶと習った。
    国語文法での専門的な用法です。一般的な「述べ表すこと」と関連しています。
  • 旅行の感想を書くときは、見たものを並べるだけでなく、感じたことも叙述すると文章に深みが出る。
    事実だけでなく、考えや感情も言葉で述べ表す場合に使えます。

叙述と記述の違い

「叙述」と混同されやすい言葉に「記述」があります。どちらも文章で何かを表す意味を持ちますが、中心となるニュアンスが少し異なります。

「記述」は、事実や内容を文字で書き記すことに重点があります。一方、「叙述」は、内容をどのように述べ進めるか、どのように語るかという面に重点があります。

言葉 中心となる意味 使いやすい場面
叙述 物事や考えを筋道立てて述べ表すこと 小説、評論、文章構成、文法の説明
記述 内容や事実を文字で書き記すこと 答案、報告書、記録、データの説明

たとえば、「実験結果を記述する」は、結果を文字で書き記す意味が中心です。「実験の過程を叙述する」は、過程を順序よく述べていく意味が強くなります。

簡単に言えば、「記述」は“書いて記すこと”、「叙述」は“筋道を立てて述べ表すこと”と考えると区別しやすくなります。

叙述の類語・言い換え表現

「叙述」には、近い意味を持つ言葉がいくつかあります。ただし、どれも完全に同じ意味ではなく、使う場面やニュアンスが異なります。

  • 記述
    事実や内容を文字で書き記すことです。客観的な記録や答案、報告書などでよく使われます。
  • 説明
    相手が理解できるように、理由や仕組みを分かりやすく述べることです。「叙述」よりも、理解させる目的が強い言葉です。
  • 描写
    情景・人物・心理などを、目に浮かぶように表すことです。小説や表現技法では「叙述」より感覚的で具体的な表現を指します。
  • 表現
    考えや感情、内容を外に表すことです。文章だけでなく、絵・音楽・動作などにも使える広い言葉です。
  • 陳述
    意見や事実をはっきり述べることです。裁判や公的な場面など、改まった文脈で使われることがあります。
  • 記載
    書類などに必要事項を書き入れることです。「住所を記載する」のように、決まった欄や項目に書く場面に向いています。

言い換える場合は、文脈に合わせることが大切です。文学作品の語り方なら「描写」「語り」、報告書なら「記述」、分かりやすく伝えることが目的なら「説明」が自然な場合があります。

なお、「叙述」のはっきりした対義語は一般には定まっていません。文脈によっては、述べないことを意味する「省略」や、筋道立てずに並べる「羅列」などが反対に近い表現になる場合があります。

叙述を使うときの注意点

「叙述」は硬めの言葉なので、日常会話ではやや大げさに聞こえることがあります。友人との会話で「昨日の出来事を叙述する」と言うより、「昨日の出来事を話す」「昨日のことを書く」と言うほうが自然です。

また、「叙述」は単に「書く」と同じ意味ではありません。買い物リストや申込書の空欄に文字を書くことは、ふつう「叙述する」とは言いません。その場合は「記入する」「記載する」が適しています。

「描写」との使い分けにも注意が必要です。情景や人物の様子を生き生きと表す場合は「描写」が自然です。一方、出来事や考えを順に述べて文章を進める場合は「叙述」が合います。

よく使われる組み合わせには、「叙述する」「叙述される」「叙述の順序」「叙述の方法」「叙述内容」「叙述トリック」などがあります。「叙述トリック」は、物語の語り方や情報の出し方によって読者の受け取り方をずらす仕掛けを指す表現です。

英語で近い表現を挙げるなら、文脈によって「description」「narration」「statement」などが使われます。物語を語る意味なら「narration」、説明的に述べる意味なら「description」や「statement」が近い場合があります。ただし、日本語の「叙述」と一対一で対応する英語が常にあるわけではありません。

まとめ

「叙述(じょじゅつ)」は、物事や考え、出来事などを言葉や文章で順序立てて述べ表すことを意味します。文章・文学・文法・評論などで使われる、やや硬めの表現です。

「記述」は内容を書き記すことに重点があり、「叙述」はどのように述べ進めるか、どのように語るかに重点があります。「描写」は情景や心理を具体的に表す意味が強く、「説明」は相手に分かるように述べる目的が強い言葉です。

日常会話では「話す」「書く」で十分な場面も多いため、「叙述」は文章の構成や表現方法を論じるときに使うと自然です。

関連語

  • 記述
  • 描写
  • 説明
  • 表現
  • 陳述
  • 記載
  • 叙事
  • 叙情
  • 述語

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