はばかるの意味とは?使い方・例文・類語との違いをわかりやすく解説

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はばかるの意味

「はばかる」とは「相手や周囲に気がねして、言動を控えたりためらったりすること」を意味する言葉です。

現代でよく使われるのは、「人目をはばかる」「発言をはばかる」のように、周りの視線・立場・雰囲気などを考えて、言ったり行ったりするのを控える意味です。単に「しない」というより、「差し障りがありそうなので遠慮する」という心理が含まれます。

また、「憎まれっ子世にはばかる」のように、「勢いを得て幅をきかせる」「世の中でのさばる」という意味で使われることもあります。ただし、この意味はことわざや古風な表現に残る使い方で、日常会話ではあまり広く使われません。

意味 説明 例
気がねして控える 周囲への配慮や遠慮から、言動を控えること。 人目をはばかる
勢いを得て幅をきかせる 悪いものや好ましくない人が、遠慮なくのさばること。 憎まれっ子世にはばかる

はばかるの漢字表記

「はばかる」は、漢字では主に「憚る」と書きます。「憚」には、気がねする、遠慮する、ためらうという意味があります。

現代の文章では、ひらがなで「はばかる」と書いても自然です。新聞・ビジネス文書・小説などでは、文体に合わせて「憚る」と漢字で書かれることもありますが、少し硬い印象や改まった印象を与えます。

なお、「世にはばかる」の意味から「幅をきかせる」と結びつけて考えたくなりますが、一般的な表記は「憚る」です。「幅かる」のような書き方は標準的ではありません。

はばかるをわかりやすく言うと

「はばかる」をわかりやすく言うと、「遠慮して控える」「気をつかって言わない・しない」という意味です。

たとえば、静かな場所で大声を出さない、悲しんでいる人の前で明るすぎる話題を避ける、会議で相手の立場を考えて強い言い方をしない、といった場面で使えます。

ただし、「はばかる」は「ただ遠慮する」よりも文章語的で、やや改まった響きがあります。日常会話では「遠慮する」「言いにくい」「控える」と言い換えられることが多い言葉です。

はばかるの使い方

「はばかる」は、周囲の目や場の空気を意識して、行動や発言を控える場面で使います。よく使われる形には、次のようなものがあります。

  • 人目をはばかる
    人に見られることを気にして、行動を控えたり目立たないようにしたりする表現です。
  • 世間をはばかる
    世間の評価や常識を気にして、言動を慎むことを表します。
  • 〜するのをはばかる
    「言うのをはばかる」「尋ねるのをはばかる」のように、特定の行動を控えるときに使います。
  • 〜するのがはばかられる
    自分から進んでできない、言い出しにくいという自然なためらいを表します。
  • はばかることなく
    遠慮せずに、ためらわずに、という意味です。文脈によっては堂々とした印象にも、無遠慮な印象にもなります。
  • 世にはばかる
    ことわざ的・古風な言い方で、好ましくない人やものが世の中で勢いを得ることを表します。

文章で使うと、控えめさ、気づかい、言いにくさを上品に表せます。一方で、会話で多用すると硬く聞こえるため、自然な会話では「遠慮する」「控える」「言いにくい」などと使い分けるとよいでしょう。

はばかるを使った例文

  • 彼は人目をはばかって、廊下の端で小声で事情を話した。
    周囲に聞かれたり見られたりすることを気にして、目立たないようにしている使い方です。
  • 会議の空気が重く、反対意見を述べるのがはばかられた。
    場の雰囲気に気がねして、発言をためらう気持ちを表しています。
  • 近所迷惑になると思い、夜遅くの電話ははばかった。
    相手や周囲への配慮から、行動を控えたという意味です。
  • 訃報を聞いたばかりの友人に、旅行の話をするのははばかられる。
    相手の状況を考えると、その話題を出しにくいというニュアンスがあります。
  • 彼女は周囲をはばかることなく、自分の考えをはっきり述べた。
    遠慮せずに堂々と話す様子を表しています。
  • その場では、冗談を言うのもはばかられるほど厳粛な空気だった。
    場の雰囲気にそぐわないため、軽い発言を控えたくなる状況を示しています。
  • はばかりながら、私の意見を申し上げます。
    「恐れながら」「遠慮しつつも」という意味の改まった表現です。やや古風で丁寧な響きがあります。
  • 不正を重ねた人物が、かえって世にはばかっているように見えた。
    「勢いを得てのさばる」という古風な意味での使い方です。

はばかると「遠慮する」の違い

「はばかる」と最も近い言葉は「遠慮する」です。どちらも、相手や周囲を考えて行動を控える意味がありますが、使われる場面や文章の響きに違いがあります。

言葉 中心となる意味 ニュアンス 例
はばかる 差し障りを考えて控える 文章語的で、周囲の目・場の空気・世間体を意識する 人目をはばかる
遠慮する 相手に配慮して控える 日常会話で広く使え、丁寧さや控えめな態度を表す お菓子を遠慮する

たとえば、「人目をはばかる」は自然ですが、「人目を遠慮する」とは普通言いません。一方、「おかわりを遠慮する」は自然ですが、「おかわりをはばかる」はやや硬く、日常会話では不自然に聞こえることがあります。

はばかるの類語・言い換え表現

「はばかる」は、文脈によっていくつかの言葉に言い換えられます。ただし、それぞれ少しずつニュアンスが異なります。

  • 遠慮する
    相手への配慮から控えること。日常会話で最も使いやすい言い換えです。
  • 気がねする
    相手に迷惑ではないか、失礼ではないかと気をつかうこと。心理的な負担が強く出ます。
  • ためらう
    すぐに行動できず迷うこと。遠慮だけでなく、不安や迷いが理由の場合にも使えます。
  • 控える
    行動を少なくしたり、しないようにしたりすること。最も中立的な表現です。
  • 慎む
    礼儀や節度を考えて、言動を控えめにすること。改まった場面で使われます。
  • 差し控える
    事情を考えて言動を控えること。公的な説明やビジネス文書で使われやすい表現です。
  • のさばる
    「世にはばかる」の意味に近い言葉です。好ましくない人やものが勢いを持つ、という批判的なニュアンスがあります。

基本の意味で言い換えるなら「遠慮する」「控える」が使いやすく、文章で丁寧に表したいときは「差し控える」も適しています。「世にはばかる」の意味では、「のさばる」「幅をきかせる」などが近い表現です。

はばかるを使うときの注意点

「はばかる」を使うときは、意味と文体の硬さに注意が必要です。

  • 「はばむ」と混同しない
    「はばむ」は「進行を妨げる」「邪魔する」という意味です。「人目をはばかる」は自然ですが、「進行をはばかる」と言いたい場合は、通常「進行をはばむ」「進行を妨げる」とします。
  • 日常会話では少し硬く聞こえる
    「言うのをはばかる」は文章では自然ですが、会話では「言いにくい」「遠慮する」のほうが自然な場合があります。
  • 「はばからない」は文脈で印象が変わる
    「批判をはばからない」は、遠慮せずに批判するという意味です。堂々としている印象にも、無遠慮な印象にもなります。
  • 「世にはばかる」は古風な表現
    ことわざや評論調の文章では使えますが、日常会話で新しく作る表現としては硬く響くことがあります。

また、「はばかる」にははっきりした一語の対義語はありません。反対に近い表現としては、「遠慮なく」「はばからず」「堂々と」「ためらわず」などがあります。

まとめ

「はばかる」とは、周囲に気がねして、言動を控えたりためらったりすることを表す言葉です。よく使われる表現には「人目をはばかる」「言うのをはばかる」「はばかられる」などがあります。

漢字では「憚る」と書きますが、現代ではひらがな表記も自然です。文章では上品で改まった印象を与える一方、日常会話では「遠慮する」「控える」「言いにくい」と言い換えたほうが自然な場合もあります。

「遠慮する」と似ていますが、「はばかる」は人目・世間体・場の空気などへの気がねをより強く含みます。また、「世にはばかる」のように「のさばる」という古風な意味で使われることもあります。

関連語

  • 遠慮する
  • 気がねする
  • ためらう
  • 控える
  • 慎む
  • 差し控える
  • 人目をはばかる
  • 憚ることなく
  • 憎まれっ子世にはばかる
  • のさばる

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