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目次
承るの意味
「承る(うけたまわる)」とは「聞く・受ける・引き受けるの謙譲語で、相手を立てながら用件や依頼を受けること」を意味する言葉です。
「承る」は、自分や自分の側の人の行為を低く表現し、相手への敬意を示すときに使います。たとえば、店員が客に対して「ご注文を承ります」と言う場合、「注文を受けます」を丁寧にへりくだって言っています。
主な意味は、次のように整理できます。
- 聞く:相手の話・用件・名前などを聞くこと。「お名前を承る」など。
- 受ける:注文・予約・依頼などを受け付けること。「ご予約を承る」など。
- 引き受ける:仕事や役目を引き受けること。「ご依頼を承る」など。
日常のくだけた会話よりも、接客、電話応対、ビジネスメール、案内文など、改まった場面でよく使われます。
承るの読み方
「承る」の読み方は「うけたまわる」です。
「承」という漢字には、「受ける」「引き受ける」「相手の意向を受け入れる」といった意味があります。「承知」「承諾」「了承」などにも使われる漢字です。
「承る」は読みが少し長く、日常的にはひらがなで見聞きする機会が少ないため、読み間違いに注意が必要です。「しょうる」「うける」とは読みません。
承るをわかりやすく言うと
「承る」をわかりやすく言うと、場面に応じて「お聞きします」「お受けします」「引き受けます」「受け付けます」と言い換えられます。
ただし、「承る」は単に受けるというだけでなく、相手に敬意を示す響きがあります。そのため、「注文を受けます」より「ご注文を承ります」のほうが、接客やビジネスの場にふさわしい丁寧な表現になります。
| 場面 | わかりやすい言い換え |
|---|---|
| 名前や用件を聞く | お聞きする、伺う |
| 注文や予約を受ける | お受けする、受け付ける |
| 仕事や依頼を引き受ける | 引き受ける、お受けする |
承るの使い方
「承る」は、自分側の行為に使う謙譲語です。相手の注文・依頼・意見などを、こちらが受けるときに使います。
よく使われる形には、次のようなものがあります。
- ご注文を承ります
- ご予約を承っております
- ご意見を承りました
- お名前を承ってもよろしいでしょうか
- ご依頼を承ることができません
- 変更は本日中まで承ります
文章で使うと、きちんとした印象や、業務として正式に受け付ける印象が出ます。たとえば「ご要望を聞きました」よりも「ご要望を承りました」のほうが、相手への敬意とビジネス上の落ち着きが感じられます。
一方で、友人同士の会話で普通に使うと、やや堅く聞こえます。日常会話では「聞くよ」「引き受けるよ」で十分な場面が多く、「承る」は改まった言い方や、冗談めかした丁寧表現として使われることがあります。
承るを使った例文
- ご注文は、店頭またはお電話で承っております。
客からの注文を丁寧に受け付けていることを表す、接客でよく使われる言い方です。 - 恐れ入りますが、お名前とご連絡先を承ってもよろしいでしょうか。
相手の情報を「聞く」ことをへりくだって表しています。電話応対や受付で自然な表現です。 - その件につきましては、担当者に代わり私が承ります。
用件や対応を自分が引き受けるという意味で使われています。 - ご要望は確かに承りました。社内で確認いたします。
相手の要望を受け止めたことを示しています。ただし、この文だけでは要望を必ず実現するとは限りません。 - 本日の受付は終了しましたので、明日以降に承ります。
申し込みや手続きを受け付ける時期を案内する表現です。 - 先生から貴重なお話を承り、大変勉強になりました。
目上の人の話を聞いたことを、改まって丁寧に述べています。 - 申し訳ございませんが、期日を過ぎた変更は承りかねます。
依頼を受けられないことを、丁寧に断るときの表現です。「承りかねます」はビジネスでよく使われます。 - 彼は冗談めかして、「お悩みなら何でも承ります」と言った。
日常会話であえて堅い敬語を使い、軽いユーモアを出している例です。
承ると伺うの違い
「承る」と混同されやすい言葉に「伺う」があります。どちらも「聞く」の謙譲語として使えますが、使える範囲とニュアンスが異なります。
「伺う」は「聞く」「尋ねる」「訪問する」の謙譲語です。一方、「承る」は「聞く」だけでなく、「注文を受ける」「依頼を引き受ける」という意味でも使えます。
| 言葉 | 主な意味 | 例 |
|---|---|---|
| 承る | 聞く、受ける、引き受ける | ご注文を承ります。ご意見を承りました。 |
| 伺う | 聞く、尋ねる、訪問する | ご用件を伺います。明日、御社へ伺います。 |
たとえば、相手の名前や用件を聞く場面では「お名前を承る」「お名前を伺う」のどちらも使えます。ただし、予約や注文を正式に受け付ける場面では「ご予約を承る」「ご注文を承る」のほうが自然です。
反対に、相手の会社を訪問する意味では「伺う」を使い、「承る」は使いません。「明日、御社へ承ります」とは言わず、「明日、御社へ伺います」と言います。
承るの類語・言い換え表現
「承る」は、意味によって言い換えが変わります。単に同じ意味として置き換えるのではなく、「聞く」のか「受け付ける」のか「引き受ける」のかを考えることが大切です。
| 類語・言い換え | 意味・ニュアンス |
|---|---|
| 伺う | 「聞く」「訪問する」の謙譲語。用件を聞く場面で近い表現です。 |
| お聞きする | 「聞く」を丁寧にした言い方。比較的わかりやすく、会話でも使いやすい表現です。 |
| 拝聴する | 相手の話を敬意をもって聞くこと。講演や挨拶を聞くような改まった場面に向きます。 |
| お受けする | 依頼や申し込みを受けること。承るより少し平易です。 |
| 受け付ける | 申し込み・注文・相談などを受理すること。事務的な響きがあります。 |
| 引き受ける | 仕事や役割を自分が担当すると決めること。敬語ではないため、必要に応じて「お引き受けする」とします。 |
| 承知する | 内容を理解する、または依頼を受け入れること。「承る」よりも「わかりました」に近い場面があります。 |
「承る」には、はっきりした一語の対義語はありません。場面によっては、「断る」「辞退する」「お受けできない」「承りかねる」などが反対に近い表現になります。
承るを使うときの注意点
「承る」は便利な敬語ですが、使い方を誤ると不自然な表現になります。特に、誰の行為に使うかに注意が必要です。
- 相手の行為には使わない
「お客様が承りました」のように、相手の行為をへりくだって表すのは不適切です。相手について言う場合は「お聞きになりました」「お受けになりました」など、尊敬語を使います。 - 「承りました」だけで承認とは限らない
「ご意見を承りました」は「意見を聞きました」という意味で使われることがあります。必ず採用する、許可する、決定するという意味になるとは限りません。 - くだけた会話では堅く聞こえる
友人や家族に対して普通に使うと、距離のある言い方に聞こえることがあります。日常では「聞くよ」「受けるよ」「引き受けるよ」のほうが自然です。 - 過剰な敬語にしない
「ご注文を承らせていただきます」は場面によって使われますが、やや回りくどく感じられることがあります。通常は「ご注文を承ります」で十分丁寧です。 - 断るときは「承りかねます」を使うことがある
「できません」を丁寧に表す表現として「承りかねます」があります。ただし、断りの表現なので、理由や代案を添えるとより自然です。
また、「承る」は謙譲語であるため、尊敬語のように使わないことが大切です。「部長がご依頼を承りました」と言うと、部長を低く扱う表現になりかねません。社外の相手に対して自社の部長の行為を述べる場合は使えますが、社内で部長を立てたい場面では別の表現を選びます。
まとめ
「承る」は、「聞く」「受ける」「引き受ける」をへりくだって表す謙譲語です。読み方は「うけたまわる」です。
接客やビジネスでは、「ご注文を承ります」「ご予約を承っております」「ご意見を承りました」のように使われます。文章で使うと、丁寧で改まった印象になります。
似た言葉の「伺う」は主に「聞く」「訪問する」を表し、「承る」は注文や依頼を正式に受ける場面にも使える点が異なります。自分側の行為に使う謙譲語であることを意識し、相手の行為には使わないよう注意しましょう。
関連語
- 伺う
- 拝聴する
- お聞きする
- お受けする
- 受け付ける
- 引き受ける
- 承知する
- 承諾
- 了承
- 謙譲語
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