いじらしいの意味とは?使い方・例文・類語との違いをわかりやすく解説

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いじらしいの意味

「いじらしい」とは「幼い人や弱い立場の人などが、つらさに耐えたり一生懸命にふるまったりする様子を見て、かわいそうだ、守ってあげたい、心を打たれると感じるさま」のことです。

単に「かわいい」という意味だけではありません。相手の小ささ、弱さ、健気な努力、我慢している様子などに心を動かされるときに使います。

たとえば、小さな子どもが泣きたいのをこらえて笑っている姿や、失敗しても黙々と努力を続ける人の姿を見て、「いじらしい」と表現することがあります。そこには、かわいらしさだけでなく、同情やいたわり、胸を打たれる気持ちが含まれます。

いじらしいの漢字表記

「いじらしい」は、現代では通常ひらがなで書くのが一般的です。

辞書類では、漢字まじりの表記として「意地らしい」が示されることがあります。ただし、この表記は日常的にはあまり使われません。「意地らしい」と書くと、「意地っ張りらしい」「意地に関係するらしい」と読まれるおそれもあるため、一般の文章では「いじらしい」とひらがなで書くのが自然です。

また、「健気」や「可憐」は意味の近い漢字語ですが、それぞれ「けなげ」「かれん」と読む別の語です。「いじらしい」の代わりに漢字で置き換えればよい、というものではありません。

いじらしいをわかりやすく言うと

「いじらしい」をわかりやすく言うと、「小さな存在や弱い立場の人が一生懸命で、見ている側が胸を打たれる感じ」です。

言い換えるなら、次のような表現が近くなります。

  • 健気で、かわいそうになる
  • 一生懸命で、思わず守ってあげたくなる
  • けなげさに心を動かされる
  • 弱さや我慢が感じられて、愛おしく思える

たとえば「いじらしい子ども」と言うと、見た目がかわいい子どもというだけではなく、我慢したり努力したりする様子が愛おしく、胸に迫る子どもというニュアンスになります。

いじらしいの使い方

「いじらしい」は、主に人や動物の様子、しぐさ、態度、努力などを表すときに使います。形容詞なので、「いじらしい姿」「いじらしく笑う」「いじらしさを感じる」のように使えます。

日常会話では、子どもやペットなどに対して使われることが多い言葉です。文章では、人物の内面や場面の切なさを表すときにもよく合います。

  • いじらしい姿
  • いじらしいほど一生懸命
  • いじらしくふるまう
  • いじらしさを感じる
  • なんともいじらしい

文章で使うと、やや情緒のある表現になります。「かわいい」よりもしみじみとした感情が強く、「かわいそう」よりも温かいまなざしが含まれます。

いじらしいを使った例文

  • 幼い弟が涙をこらえて「大丈夫」と笑う姿が、なんともいじらしかった。
    泣きたい気持ちを我慢している様子に、かわいそうで愛おしい気持ちが重なっています。
  • 雨の中で飼い主を待ち続ける子犬の姿は、見ていていじらしい。
    小さな動物の健気な様子に、守ってあげたくなる気持ちを表しています。
  • 失敗しても毎日練習を続ける後輩の姿に、いじらしさを感じた。
    努力する姿に心を打たれる場面です。ただし、相手を少し下に見る響きが出ることもあります。
  • 彼女は家族を心配させまいと、いじらしく明るくふるまっていた。
    本当はつらいのに、周囲を思って明るくしている健気さを表しています。
  • 古いぬいぐるみを大事に抱えて眠る子どもの姿が、いじらしく目に残った。
    子どもの無邪気さや小さな愛情表現に、しみじみと心を動かされる使い方です。
  • コンクリートの隙間から小さな花が咲いていて、そのたくましさがいじらしい。
    人以外のものにも比喩的に使えます。弱そうな存在が懸命に生きているように感じられる例です。
  • 新人が自分のミスを取り返そうと黙々と資料を整えていて、少しいじらしく思えた。
    仕事の場面でも使えますが、相手を子ども扱いしているように聞こえる場合があるため注意が必要です。
  • 彼は笑っていたが、その笑顔にはどこかいじらしい寂しさがあった。
    直接の行動だけでなく、表情や雰囲気から感じられる切なさにも使えます。

いじらしいと「けなげ」の違い

「いじらしい」と特に混同されやすい言葉は「けなげ」です。どちらも、一生懸命さや我慢する姿に心を動かされるときに使いますが、中心となる感情が少し違います。

言葉 中心となる意味 ニュアンス
いじらしい 弱さや我慢、一生懸命さに心を打たれる かわいそう、守りたい、愛おしいという気持ちを含む
けなげ 困難に負けず、しっかり努力している 立派だ、感心するという評価が強い

「けなげ」は、相手の努力や態度をほめる言葉として使いやすい表現です。一方、「いじらしい」は、ほめる気持ちだけでなく、相手をいたわる気持ちや切なさが加わります。

たとえば「けなげに働く」は、困難の中で努力する姿を評価する表現です。「いじらしく働く」とすると、その努力が少し痛々しく、見ている側が胸を打たれるような響きになります。

いじらしいの類語・言い換え表現

「いじらしい」は、文脈によっていくつかの言葉に言い換えられます。ただし、完全に同じ意味の言葉は少なく、それぞれ重点が異なります。

  • けなげ
    困難に耐えて一生懸命にふるまう様子を表します。「いじらしい」よりも、相手を立派だと評価する意味が強い言葉です。
  • かわいらしい
    見た目やしぐさがかわいいことを表します。「いじらしい」にある切なさや同情の気持ちは、必ずしも含まれません。
  • いたいけ
    幼くて弱々しく、守ってあげたくなる様子を表します。子どもに使うことが多く、「いじらしい」よりも幼さやあどけなさが強く出ます。
  • 可憐
    かわいらしく、守ってあげたくなるような美しさを表します。花や少女などに使われやすく、文章語的な響きがあります。
  • あわれ
    気の毒で心を動かされる様子を表します。「いじらしい」よりも、悲しさや哀れみの色が強くなります。
  • しおらしい
    控えめで従順な態度を表します。文脈によっては「いつもと違っておとなしい」という意味にもなり、必ずしも温かい評価とは限りません。
  • 愛おしい
    大切に思い、かわいがりたい気持ちを表します。「いじらしい」よりも、見る側の愛情に重点があります。

反対に近い言葉としては、「ふてぶてしい」「ずうずうしい」「憎らしい」などが挙げられます。ただし、「いじらしい」にははっきりした一語の対義語はありません。文脈に応じて、反対の印象を表す言葉を選ぶのが自然です。

いじらしいを使うときの注意点

「いじらしい」は温かい言葉ですが、使う相手や場面によっては失礼に聞こえることがあります。

  • 単なる「かわいい」と同じ意味ではない
    見た目がかわいいだけなら「かわいい」「かわいらしい」のほうが自然です。「いじらしい」は、努力、我慢、弱さ、切なさが感じられる場面で使います。
  • 目上の人や対等な相手には使いにくい
    「いじらしい」には、見る側が相手を守りたいと思うような視線が含まれます。そのため、上司や年上の人に直接「いじらしいですね」と言うと、子ども扱いしているように受け取られる場合があります。
  • 「かわいそう」だけの意味で使わない
    悲惨な出来事や深刻な不幸に対しては、「いじらしい」よりも「気の毒だ」「痛ましい」などが適切です。「いじらしい」は、切なさの中に愛おしさや健気さがある場合に合います。
  • 「いじましい」と混同しない
    「いじましい」は、けちけちしている、みみっちい、または哀れっぽいという意味で使われる別の言葉です。「いじらしい」とは語感も評価も異なるため、書き間違いに注意が必要です。

特に会話で本人に向かって使う場合は、「一生懸命で胸を打たれました」「健気ですね」のように言い換えたほうが、相手に伝わりやすいことがあります。

まとめ

「いじらしい」とは、弱さや幼さのある人・動物などが一生懸命にふるまう様子を見て、かわいそうだ、守ってあげたい、心を打たれると感じるさまを表す言葉です。

「かわいい」よりも切なさがあり、「けなげ」よりも同情や愛おしさが強く含まれます。文章で使うと、人物や場面にしみじみとした情感を添えることができます。

一方で、相手を子ども扱いするように聞こえる場合もあるため、目上の人や対等な相手に直接使うときは注意が必要です。現代では、漢字ではなく「いじらしい」とひらがなで書くのが一般的です。

関連語

  • けなげ
  • かわいらしい
  • いたいけ
  • 可憐
  • あわれ
  • しおらしい
  • 愛おしい
  • いじましい

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