ないしの意味とは?使い方・例文・類語との違いをわかりやすく解説

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ないしの意味

「ないし」とは「二つのものの範囲を示して『AからBまで』と表したり、二つ以上の候補を示して『AまたはB』と表したりする言葉」のことです。

主な意味は二つあります。一つは「三日ないし五日」のように、数量・期間・程度の幅を示す意味です。この場合は「三日から五日まで」「三日程度から五日程度まで」という意味になります。

もう一つは「電話ないしメール」のように、複数の選択肢を示す意味です。この場合は「電話またはメール」「電話かメールのどちらか」という意味になります。全体として、日常会話よりも文章や改まった説明で使われやすい表現です。

ないしの漢字表記

「ないし」は、漢字で「乃至」と書きます。ただし、現代の一般的な文章では、ひらがなで「ないし」と書くことが多くなっています。

「乃至」は、やや硬い表記で、法律文、学術的な文章、古風な文章、辞書的な説明などで見かけることがあります。たとえば「一週間乃至十日」「郵送乃至持参」のように使われますが、一般向けの文章では「一週間ないし十日」「郵送ないし持参」とひらがなにしたほうが読みやすい場合が多いです。

注意したいのは、「行かないし」「お金がないし」のような「ない+し」とは別の言葉だという点です。この場合の「ないし」は接続助詞を含む表現であり、「乃至」とは書けません。

ないしをわかりやすく言うと

「ないし」は、文脈によって次のように言い換えるとわかりやすくなります。

使い方 わかりやすい言い換え 例
範囲を表す AからBまで 二日ないし三日=二日から三日まで
選択肢を表す AまたはB 郵送ないしメール=郵送またはメール

つまり、数字や期間には「から〜まで」、方法や候補には「または」と置き換えると意味をつかみやすくなります。

ないしの使い方

「ないし」は、主に文章語として使われます。会話でまったく使わないわけではありませんが、少し改まった印象があります。仕事の文書、案内文、規約、説明文、論文調の文章などで使うと自然です。

範囲を表す場合は、「AないしB」の形で使います。AとBには、日数、人数、金額、数量、程度などが入ります。「五人ないし十人」「千円ないし二千円」のように、下限と上限を示す表現です。

選択肢を表す場合も、「AないしB」の形で使います。「窓口ないし電話で連絡する」のように、複数の方法や候補のうち、いずれかを示します。「ないしは」として「AないしはB」と書くこともありますが、意味は大きく変わりません。

文章で使うと、簡潔で硬めの印象になります。そのため、やさしく伝えたい文章では「から」「または」「か」などに言い換えたほうが読みやすいことがあります。

ないしを使った例文

  • 資料は二日ないし三日で届く見込みです。
    「二日から三日まで」という期間の幅を表しています。
  • 参加費は千円ないし千五百円程度を予定しています。
    金額の範囲を示す使い方です。正確な金額がまだ決まっていない場合にも使えます。
  • 申し込みは郵送ないしメールで受け付けます。
    「郵送またはメール」という選択肢を表しています。
  • 不明点がある場合は、担当者ないし責任者に確認してください。
    確認先として、担当者か責任者のいずれかを示しています。
  • この手続きには一週間ないし十日ほどかかることがあります。
    必要な日数の目安を、幅をもたせて述べています。
  • 改善には、手順の見直しないし人員配置の変更が必要です。
    複数の対応策のうち、どちらか、またはそれに近い方法を示す文です。
  • 会場には三十人ないし四十人ほどが集まった。
    人数を正確に断定せず、おおよその範囲として表しています。
  • 質問は窓口ないしはオンラインフォームから送ってください。
    「ないしは」を使って、二つの連絡方法を示しています。

ないしと「または」の違い

「ないし」と混同されやすい言葉に「または」があります。どちらも選択肢を示すときに使えますが、「ないし」には範囲を示す意味もある点が大きな違いです。

語 主な意味 ニュアンス 例
ないし AからBまで/AまたはB 硬めで文章語的。範囲にも選択にも使える。 三日ないし五日
または AかBのどちらか 選択肢を示す一般的な表現。範囲の意味はない。 郵送またはメール

たとえば「三日ないし五日」は自然ですが、「三日または五日」とすると「三日か五日のどちらか」という意味になり、途中の四日が含まれにくくなります。範囲を示すなら「ないし」や「から〜まで」、選択肢を示すなら「または」と考えると区別しやすくなります。

ないしの類語・言い換え表現

「ないし」は、意味によって言い換え先が変わります。範囲を表すのか、選択肢を表すのかを見分けて使い分けることが大切です。

  • から〜まで
    範囲をはっきり示す表現です。「二日ないし三日」は「二日から三日まで」と言い換えられます。読み手にやさしく、日常的です。
  • または
    選択肢を示す最も一般的な言い換えです。「電話ないしメール」は「電話またはメール」とできます。
  • もしくは
    「または」と近い意味で、やや改まった響きがあります。規約や説明文でも使われます。
  • あるいは
    複数の可能性を示す表現です。「Aかもしれないし、Bかもしれない」という含みを出すときに使いやすい言葉です。
  • か
    会話で自然な言い換えです。「窓口ないし電話で」は「窓口か電話で」と言うと、くだけた印象になります。
  • ないしは
    「ないし」に「は」が付いた形です。選択肢を示すときに使われることが多く、「AないしはB」は「AまたはB」とほぼ同じ意味です。

なお、「ないし」には明確な対義語はありません。範囲や選択を示す機能語であり、「大きい/小さい」のように反対の意味を持つ語ではないためです。

ないしを使うときの注意点

「ないし」は便利な言葉ですが、意味が二通りあるため、文によっては読み手が迷うことがあります。特に、数字以外の語をつなぐ場合は、「範囲」なのか「選択」なのかがあいまいにならないようにする必要があります。

たとえば「AないしB」とだけ書くと、文脈によっては「AからBまで」とも「AまたはB」とも読めます。重要な案内や契約に関わる文では、「AからBまで」「AまたはB」のように、より明確な表現を使ったほうがよい場合があります。

また、「ないし」はやや硬い言葉です。日常会話で「明日ないし明後日に行く」と言うと、少し文語的に聞こえることがあります。自然な会話では「明日か明後日」「明日から明後日ごろ」のように言うほうが一般的です。

さらに、「ないし」は「および」と同じではありません。「AおよびB」はAとBの両方を含む意味ですが、「AないしB」は多くの場合、範囲または選択を示します。「郵送ないしメール」は、通常「郵送とメールの両方」ではなく、「郵送またはメール」の意味です。

漢字の「乃至」は読みにくく、硬い印象を与えます。一般向けの記事や案内文では、特別な理由がなければ、ひらがなで「ないし」と書くほうが伝わりやすいでしょう。

ないしの英語表現

「ないし」を英語にする場合も、意味によって表現が変わります。範囲を表すならfrom A to B、選択肢を表すならA or Bが基本です。

  • from two to three days
    「二日ないし三日」のように、期間や数量の範囲を示す表現です。
  • by mail or email
    「郵送ないしメールで」のように、方法の選択肢を示す表現です。

日本語の「ないし」は一語で二つの用法を持つため、英語では文脈に合わせて訳し分ける必要があります。

まとめ

「ないし」は、「AからBまで」という範囲と、「AまたはB」という選択肢を表す言葉です。漢字では「乃至」と書きますが、現代の一般的な文章ではひらがな表記がよく使われます。

文章で使うと、簡潔で改まった印象になります。一方で、日常会話では少し硬く聞こえることがあるため、「から〜まで」「または」「か」などに言い換えると自然な場合があります。

特に「または」との違いは重要です。「または」は選択肢だけを示しますが、「ないし」は範囲も示せます。意味があいまいになりそうな場面では、より具体的な表現に置き換えると誤解を防げます。

関連語

  • 乃至
  • または
  • もしくは
  • あるいは
  • から〜まで
  • ないしは
  • および
  • 範囲

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