謳うの意味とは?使い方・例文・類語との違いをわかりやすく解説

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謳うの意味

「謳う(うたう)」とは「声を合わせて歌うこと、または人や物事をほめたたえたり、主張・方針などを文章の中ではっきり掲げたりすること」を意味する言葉です。

現代の文章では、単に歌を歌うという意味よりも、「自由を謳う詩」「理念を謳う規約」「高品質を謳う商品」のように、何かを強く打ち出す、または価値あるものとして表現する意味でよく使われます。

特に「〜と謳われる」の形では、「多くの人からそのように評価されている」「評判として広く言われている」という意味になります。たとえば「名作と謳われる」は、「名作として高く評価されている」という意味です。

使われ方 意味 例
ほめたたえる すぐれているものとして言い表す 名作と謳われる
理念や主張を掲げる 大切にする考えを前面に出す 平等を謳う憲章
文章に明記する 文書や広告の中ではっきり示す 安全性を謳う説明文

謳うの読み方

「謳う」の読み方は「うたう」です。「歌う」と同じ読み方ですが、意味や使う場面には違いがあります。

「謳」の字は、動詞では「謳う(うたう)」、熟語では「謳歌(おうか)」のように読まれます。日常では漢字がやや硬く見えるため、文脈によっては「うたう」とひらがなで書かれることもあります。

謳うをわかりやすく言うと

「謳う」をわかりやすく言うと、「すばらしいと広く言う」「大切な考えとして掲げる」「文章の中ではっきり書く」ということです。

  • 名作と謳われる:名作として高く評価されている。
  • 自由を謳う:自由の大切さを強く表現する。
  • 規約に謳われている:規約の中にその内容が示されている。
  • 効果を謳う商品:効果があると広告や説明で打ち出している商品。

つまり、普通に「言う」よりも、価値・理念・特徴を強く押し出す感じがあります。文章語としての響きがあり、少しかしこまった印象を与える言葉です。

謳うの使い方

「謳う」は、日常会話よりも文章、広告、説明文、評論、方針文、スピーチなどで使われやすい言葉です。とくに「〜を謳う」「〜と謳われる」「〜に謳われている」という形がよく見られます。

「〜を謳う」の形

理念・価値・特徴などを前面に出すときに使います。「自然との共生を謳う」「高い耐久性を謳う」のように、何を重視しているか、何を売りにしているかを示します。

「〜と謳われる」の形

世間や人々から、そのように評価されていることを表します。「名門と謳われる学校」「絶景と謳われる海岸」のように、評判や評価を述べるときに使います。

「〜に謳われている」の形

規約、憲章、方針、案内文などの中に、その内容が書かれていることを表します。ただし、契約書や法律文書で厳密な意味を伝えたい場合は、「定める」「規定する」「明記する」のほうが適切なこともあります。

文章で使うときのニュアンス

「謳う」は、単に事実を述べるだけでなく、「強調して打ち出す」「価値あるものとして示す」という響きを持ちます。そのため、広告文では宣伝的な印象を、評論文では少し硬く格調のある印象を与えます。

謳うを使った例文

  • この小説は、地方に生きる人々の強さを謳っている。
    作品が何かを主題として高く表現している場合の使い方です。
  • その美術館は、近代建築の名作として謳われている。
    多くの人から高く評価されているという意味で使っています。
  • 新しい学校方針には、生徒の自主性を尊重することが謳われている。
    方針文の中に大切な考えとして掲げられていることを表します。
  • 広告では高い保温性を謳っているが、実際の使い心地は確認してから判断したい。
    宣伝文句として特徴を打ち出しているというニュアンスがあります。
  • 彼は演説の中で、誰もが学び続けられる社会の実現を謳った。
    理念や理想を人前で強く訴える場面に合う表現です。
  • この地域は、古くから桜の名所として謳われてきた。
    長く評判になっていることを表す自然な使い方です。
  • パンフレットの謳い文句だけで決めず、サービスの内容もよく読んだ。
    「謳い文句」は、広告や宣伝で強調される言葉を指します。
  • その憲章は、平和と相互理解の大切さを謳っている。
    文書が理念を明確に掲げていることを表しています。

謳うと「歌う」の違い

「謳う」と最も混同されやすい言葉は「歌う」です。どちらも「うたう」と読みますが、現代語では使い分けがはっきりしています。

言葉 中心の意味 使う場面 例
謳う ほめたたえる、理念や特徴を掲げる 文章、広告、評論、方針文など 自由を謳う詩
歌う 節をつけて声に出す 歌、音楽、合唱、カラオケなど 校歌を歌う

たとえば「平和を歌う」は、平和をテーマにした歌を声に出して歌う意味になりやすい表現です。一方、「平和を謳う」は、平和の大切さを理念や主張として打ち出す意味になります。

そのため、「カラオケで謳う」「童謡を謳う」のように、単に歌を歌う場面では、ふつう「歌う」を使うほうが自然です。

謳うの類語・言い換え表現

「謳う」は文脈によって意味が変わるため、言い換えるときは「ほめたたえる意味」なのか、「文書に示す意味」なのか、「宣伝する意味」なのかを見分ける必要があります。

類語・言い換え ニュアンス 向いている場面
ほめたたえる すぐれている点を高く評価する 人物、功績、作品など
称賛する 価値を認めてほめる、やや改まった表現 評論、報告、スピーチなど
掲げる 目標や理念を人に見える形で示す 方針、目標、スローガンなど
明記する 文章の中にはっきり書く 規約、説明書、契約書など
宣言する 意思や方針を公に言い切る 演説、声明、発表など
標榜する 主義や立場を表向きに掲げる。少し硬い表現 理念、主張、団体の立場など

たとえば「安全性を謳う」は「安全性をうたっている」と宣伝的に表せますが、客観的に書きたい場合は「安全性を説明している」「安全性を明記している」と言い換えると、より中立的になります。

反対に近い言葉

「謳う」には複数の意味があるため、はっきりした一語の対義語はありません。ほめたたえる意味では「批判する」「けなす」、文書に示す意味では「伏せる」「明記しない」などが、文脈によって反対に近い表現になります。

英語で表す場合

英語にする場合も、文脈によって表現が変わります。ほめたたえる意味では「praise」「extol」、理念を掲げる意味では「advocate」「proclaim」、文書に示す意味では「state」「set forth」、広告で打ち出す意味では「claim」「advertise」が近い表現です。

謳うを使うときの注意点

「謳う」を使うときは、同じ読みの漢字との違いと、文章全体に与える印象に注意が必要です。

  • 普通に歌う場面では「歌う」を使う
    カラオケ、合唱、校歌、童謡など、音楽として声に出す場合は「歌う」が自然です。「謳う」は文章的・比喩的な響きが強くなります。
  • 広告文では宣伝的な印象を持つことがある
    「効果を謳う」「高品質を謳う」は、そう打ち出しているという意味です。文脈によっては「本当にそうかは別として、そう宣伝している」という含みが出ることもあります。
  • 公的・専門的な文書では言い換えも検討する
    「規約に謳われている」は一般的に通じますが、厳密さを重視する文書では「規定されている」「明記されている」「定められている」のほうが適する場合があります。
  • 少し硬い言葉である
    日常会話で「それは説明書に謳ってある」と言うと、やや改まった印象になります。くだけた会話では「書いてある」「アピールしている」のほうが自然なこともあります。
  • 「謳い文句」は宣伝文句に近い
    「謳い文句」は、商品やサービスの魅力として前面に出される言葉を指します。好意的にも使えますが、文脈によっては「宣伝上の言い方」という距離感を含みます。

まとめ

「謳う(うたう)」は、声を合わせて歌うという意味を持ちつつ、現代では「ほめたたえる」「理念や主張を掲げる」「文章や広告にはっきり示す」という意味でよく使われる言葉です。

「歌う」は音楽として声に出すことを表すのに対し、「謳う」は価値・理念・特徴を言葉で強く表す点に特徴があります。「名作と謳われる」「自由を謳う」「規約に謳われている」のように、文章や改まった場面で使うと自然です。

ただし、広告文では宣伝的な印象を与えることがあり、厳密な文書では「明記する」「規定する」などに言い換えたほうがよい場合もあります。文脈に合わせて使い分けることが大切です。

関連語

  • 歌う:節をつけて声に出すこと。
  • 唄う:民謡や俗謡などで使われることがある表記。
  • 詠う:詩歌を作る、詩的に表現するという意味で使われる表記。
  • 謳歌:恵まれた状態を十分に楽しむこと。また、声をそろえて歌うこと。
  • 謳い文句:広告や宣伝で強調される売り文句。
  • 称賛:すぐれているものとしてほめること。
  • 掲げる:目標や理念を人に見える形で示すこと。
  • 明記:文章の中にはっきり書くこと。
  • 標榜:主義や立場を表向きに掲げること。

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