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目次
呼称の意味
「呼称(こしょう)」とは「人・物・事柄などを、ある名前や言い方で呼ぶこと、またその呼び名」のことです。
たとえば、同じ人を「先生」と呼ぶのか、「山田さん」と呼ぶのか、「部長」と呼ぶのかは、それぞれ異なる呼称です。つまり、対象そのものの存在ではなく、「どのような名で呼ぶか」「どのような呼び方をするか」に注目した言葉です。
文章では、制度・組織・商品・役職・人物・地域名などについて、「正式な呼称」「一般的な呼称」「社内での呼称」のように使われます。日常語の「呼び名」よりも、やや改まった文章向きの表現です。
呼称の読み方
「呼称」は「こしょう」と読みます。
「呼」は「呼ぶ」、「称」は「となえる・名づけて言う・ほめたたえる」などの意味を持つ漢字です。「呼称」では、主に「名をつけて呼ぶ」「そういう呼び方をする」という意味で使われます。
なお、「故障(こしょう)」や「胡椒(こしょう)」と同じ読みですが、意味はまったく異なります。文章では漢字を見れば区別できますが、会話では前後の文脈で判断します。
呼称をわかりやすく言うと
呼称をわかりやすく言うと、「呼び方」や「呼び名」のことです。
たとえば、「スマートフォン」を「スマホ」と呼ぶ場合、「スマホ」は日常的な呼称です。また、会社で「課長」「部長」と呼ぶ場合、それらは役職による呼称といえます。
ただし、「呼称」は単なるニックネームだけを指す言葉ではありません。正式名称、略称、通称、敬称、役職名なども、「どのように呼ぶか」という観点で見れば呼称に含まれます。
呼称の使い方
「呼称」は、やや硬めの語で、日常会話よりも説明文・規程・案内文・ビジネス文書などでよく使われます。会話で使っても不自然ではありませんが、くだけた場面では「呼び方」「呼び名」のほうが自然です。
よく使われる形には、次のようなものがあります。
- 正式な呼称
- 一般的な呼称
- 社内での呼称
- 呼称を統一する
- 呼称を用いる
- 〜と呼称する
- 呼称を変更する
文章で使うときは、「その呼び方が正式か、慣用的か、場面限定か」を示すのに向いています。たとえば「この資料では『利用者』という呼称を用いる」と書くと、文章内での呼び方を統一する意図が伝わります。
呼称を使った例文
- この地域では、古くからその山を「見守り山」という呼称で親しんできた。
地域で使われている慣用的な呼び名を表す例です。 - 社内文書では、顧客を「お客様」という呼称に統一することになった。
文章や組織内で使う呼び方をそろえる場面で使われています。 - 正式な呼称は長いため、会議では略称を用いることが多い。
正式名称と、実際に使われる短い呼び方を区別しています。 - 相手の立場に合わない呼称を使うと、失礼に受け取られる場合がある。
人をどう呼ぶかには、敬意や距離感が関わることを示しています。 - この制度は、資料によって呼称が異なるため、最初に用語を確認しておきたい。
同じ対象に複数の呼び方がある場合の混乱を表しています。 - 「先生」という呼称は、学校の教師だけでなく、医師や議員に対して使われることもある。
同じ呼び方が複数の職業や立場に使われる例です。 - 新しいサービス名の呼称について、利用者に伝わりやすいかどうかを検討した。
商品やサービスをどう呼ばせるかを考える場面で使われています。
呼称と名称の違い
「呼称」と混同されやすい言葉に「名称」があります。どちらも「名前」に関係しますが、注目する点が少し違います。
| 言葉 | 中心となる意味 | 使い分けの目安 |
|---|---|---|
| 呼称 | どのように呼ぶか、またその呼び方 | 場面・相手・慣習による呼び方を説明するときに使う |
| 名称 | 物事につけられた名前 | 正式な名前や登録された名前を示すときに使う |
たとえば、建物の正式な名前を示すなら「施設の名称」が自然です。一方、その建物を地域の人が「交流センター」と呼んでいることを説明するなら、「地域での呼称」が合います。
簡単に言えば、「名称」は名前そのものに重点があり、「呼称」は呼び方として使われていることに重点があります。
呼称の類語・言い換え表現
「呼称」は、文脈によっていくつかの言葉に言い換えられます。ただし、言い換えると硬さや意味の範囲が変わることがあります。
| 類語・言い換え | 意味・ニュアンス |
|---|---|
| 呼び名 | もっともわかりやすい言い換え。日常会話で自然に使いやすい。 |
| 呼び方 | 「どう呼ぶか」に重点がある表現。人への呼びかけ方にも使いやすい。 |
| 名称 | 正式な名前、決められた名前を表す。書類や案内でよく使う。 |
| 通称 | 正式名称とは別に、世間や特定の範囲で広く使われる呼び名。 |
| 略称 | 長い名称を短くした呼び名。「スマートフォン」に対する「スマホ」など。 |
| 敬称 | 相手への敬意を表す呼び方。「様」「先生」「御中」など。 |
「呼称」はこれらを広く含む言葉です。そのため、具体的に「正式な名前」と言いたい場合は「名称」、「短い呼び名」と言いたい場合は「略称」のように、目的に合わせて選ぶと文章が明確になります。
呼称を使うときの注意点
「呼称」を使うときは、まず「名前そのもの」を言いたいのか、「どう呼ぶか」を言いたいのかを確認するとよいでしょう。正式な名前を示すだけなら「名称」のほうが自然な場合があります。
また、「呼称を呼ぶ」という表現は意味が重なって不自然に響きやすい表現です。「〜という呼称を用いる」「〜と呼称する」「〜という呼び名で呼ぶ」のように書くと自然です。
人に対する呼称では、相手との関係や場面への配慮も必要です。たとえば、職場では「さん」「様」「役職名」などの選び方によって、丁寧さや距離感が変わります。特定の呼び方が相手にとって失礼でないか、組織や場面の慣習に合っているかを確認することが大切です。
なお、「呼称」にははっきりした対義語はありません。反対に近い考え方としては、「無名」「匿名」「名称不明」などがありますが、これらは「呼び方がない」「名前を明かさない」「名前が分からない」といった別の意味を表します。
まとめ
「呼称(こしょう)」は、人・物・事柄などをどのような名前や言い方で呼ぶか、またその呼び名を表す言葉です。わかりやすく言えば「呼び方」「呼び名」にあたります。
文章では、「正式な呼称」「一般的な呼称」「呼称を統一する」「〜と呼称する」のように使われます。日常会話では少し硬く感じられることがあるため、くだけた場面では「呼び方」や「呼び名」に言い換えると自然です。
似た言葉の「名称」は、正式な名前や決められた名前そのものに重点があります。一方、「呼称」は、その名前がどのように呼ばれているかに重点があります。場面や目的に合わせて使い分けると、文章の意味がより正確になります。
関連語
- 名称
- 呼び名
- 呼び方
- 通称
- 略称
- 敬称
- 愛称
- 俗称
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