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目次
対象の意味
「対象(たいしょう)」とは「行為・思考・観察・判断などが向けられる相手や物事」のことです。
たとえば、「調査の対象」といえば、調査を向ける相手や物事を指します。「販売対象」といえば、販売が向けられる人や範囲を表します。
「対象」は、人にも物にも出来事にも使える言葉です。具体的な相手だけでなく、「研究対象」「批判の対象」「支援の対象」のように、考えたり扱ったりする範囲を示すときにも使われます。
対象の読み方
「対象」は「たいしょう」と読みます。
同じ読み方の言葉に「対照(たいしょう)」がありますが、意味は異なります。「対象」は何かが向けられる相手や物事、「対照」は二つ以上のものを比べ合わせることです。
漢字を見ると、「対」は「向かい合う」「相手にする」という意味を持ち、「象」は「形に現れたもの」「ありさま」などを表します。そのため「対象」は、こちらの行為や意識が向かうもの、という意味で理解するとわかりやすい言葉です。
対象をわかりやすく言うと
「対象」をわかりやすく言うと、「何かをする相手」「調べたり考えたりする相手」「その範囲に入るもの」です。
日常的には、次のように言い換えられます。
- 調査対象:調べる相手・調べるもの
- 支援対象:支援を受ける人や団体
- 対象商品:その条件に当てはまる商品
- 対象年齢:利用・参加などが想定されている年齢
- 批判の対象:批判が向けられる人や物事
つまり、「対象」は「こちらの行為や判断がどこへ向いているか」を示す言葉です。少しかたい印象がありますが、仕事の文章、説明文、案内文、ニュース、学校の課題などで広く使われます。
対象の使い方
「対象」は、名詞として「対象になる」「対象とする」「対象に含まれる」「対象外である」のように使います。単独で使うよりも、ほかの語と結びつけて使われることが多い言葉です。
よく使われる形を整理すると、次のようになります。
| 表現 | 意味・使い方 |
|---|---|
| 対象になる | その範囲や条件に入ること。「割引の対象になる」など。 |
| 対象とする | ある人や物事を、調査・説明・支援などの相手として扱うこと。 |
| 対象に含める | 範囲の中に入れること。 |
| 対象外 | 条件や範囲に入らないこと。 |
| 対象者 | 制度・調査・案内などが向けられる人。 |
文章で使うと、「対象」は少し客観的で整理された印象を与えます。「この商品は子ども向けです」よりも「この商品は子どもを対象としています」のほうが、説明文や案内文に合う表現になります。
対象を使った例文
- このアンケートは、大学生を対象に実施された。
調査が向けられた相手を示す使い方です。「誰に対して行ったのか」を表しています。 - キャンペーンの対象商品には、店頭の札が付いています。
条件に当てはまる商品を指す使い方です。案内文や販売の場面でよく使われます。 - 今回の補助制度は、中小企業を対象としています。
制度が適用される範囲を表しています。公的な説明やビジネス文書に合う表現です。 - その発言は、強い批判の対象になった。
批判が向けられた物事を示しています。行為や評価がどこに向いているかを表す例です。 - 研究対象を広げることで、新しい発見が期待できる。
学問や調査で、調べる範囲を表す使い方です。 - このサービスは、会員だけが利用対象です。
利用できる人の範囲を示しています。「誰が使えるのか」を明確にする表現です。 - 彼女は子どもだけでなく、大人も対象にした絵本を作っている。
作品や商品が想定する読者・利用者を表しています。 - 怒りの対象を間違えると、問題の本質が見えにくくなる。
感情が向けられる相手を表す比喩的な使い方です。
対象と目標の違い
「対象」と似た言葉に「目標」があります。どちらも「何かが向かう先」を表しますが、意味の中心は異なります。
「対象」は、行為や意識が向けられる相手・物事です。一方、「目標」は、達成しようとして目指す到達点や水準を表します。
| 言葉 | 意味の中心 | 例 |
|---|---|---|
| 対象 | 行為・調査・判断などが向けられる相手や物事 | 高齢者を対象にした講座 |
| 目標 | 達成しようとして目指す結果や到達点 | 売上を一割増やすことを目標にする |
たとえば、「小学生を対象にした講座」は、講座が向けられる相手が小学生であるという意味です。「小学生を目標にした講座」と言うと、小学生を到達点にするような不自然な表現になります。
反対に、「合格を目標に勉強する」は自然ですが、「合格を対象に勉強する」とはあまり言いません。「対象」は相手や範囲、「目標」は目指す結果、と分けて考えると使い分けやすくなります。
対象の類語・言い換え表現
「対象」は、文脈によって別の言葉に言い換えられます。ただし、どの言葉も完全に同じ意味ではありません。場面に合わせて選ぶことが大切です。
| 類語・言い換え | ニュアンス | 使い分けの例 |
|---|---|---|
| 相手 | 人に向ける場合に使いやすい日常的な言葉 | 説明する相手、話し合いの相手 |
| ターゲット | 狙いを定めた相手・層を表す。広告や企画で使われやすい | 若い世代をターゲットにした商品 |
| 範囲 | 条件に入る広がりを強調する言葉 | 補償の範囲、調査の範囲 |
| 相手先 | 取引や連絡などで、向かう先の人・組織を表す | 連絡する相手先を確認する |
| 客体 | 哲学・法律などで使われるかたい語。行為や認識を受ける側を表す | 認識の客体 |
| 的 | 攻撃・非難・注目などが向けられる先を表す | 非難の的、注目の的 |
日常的にやわらかく言うなら「相手」や「範囲」、企画や販売の文脈では「ターゲット」、学術的な文脈では「客体」が近い表現になります。
対象を使うときの注意点
「対象」は便利な言葉ですが、使う場面によっては別の言葉のほうが自然なことがあります。特に、次の点に注意すると誤用を避けやすくなります。
「対象」と「対照」を混同しない
「対象」と「対照」はどちらも「たいしょう」と読みますが、意味が違います。
- 対象:行為や意識が向けられる相手・物事
- 対照:二つ以上のものを比べ合わせること、または比べたときに違いが目立つこと
「調査のたいしょう」は「対象」、「二つの意見をたいしょうする」は「対照」です。文章では漢字の選び間違いが目立ちやすいので注意が必要です。
目的や理由を表す言葉ではない
「対象」は「何に向けるか」を表す言葉であり、「なぜ行うか」や「何を達成したいか」を表す言葉ではありません。
たとえば、「健康を対象に運動する」よりも、「健康のために運動する」「健康維持を目的に運動する」のほうが自然です。目的を表したいときは「目的」「ため」「ねらい」などを使います。
人に使うと少しかたい印象になることがある
「高齢者を対象にした調査」「学生を対象とする制度」のような表現は自然です。ただし、会話で「あなたは説明の対象です」と言うと、相手を事務的に扱っているように聞こえる場合があります。
日常会話では、「あなたに説明します」「子ども向けの内容です」のように言い換えたほうが自然なこともあります。
「対象外」は条件から外れるという意味
「対象外」は「その範囲に入らない」という意味です。「価値がない」「関係がない」とまでは限りません。
たとえば、「この商品は割引対象外です」は、割引の条件に入らないという意味です。商品そのものに問題があるという意味ではありません。
まとめ
「対象(たいしょう)」は、行為・思考・観察・判断などが向けられる相手や物事を表す言葉です。「調査対象」「支援対象」「対象商品」「対象年齢」のように、何を扱うのか、どの範囲に含まれるのかを示すときに使います。
「目標」は達成しようとする到達点、「目的」は行う理由やねらいを表します。一方、「対象」は行為や意識が向かう相手・範囲を表す点が特徴です。
また、同じ読みの「対照」とは意味が異なります。文章で使うときは、「何に向けるのか」を表すなら「対象」、「比べること」を表すなら「対照」と区別するとよいでしょう。
関連語
- 対象者
- 対象外
- 対象商品
- 調査対象
- 研究対象
- 支援対象
- 目標
- 目的
- 対照
- ターゲット
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